完成した経営計画を、なぜ社長ご自身が信じられないのか― 「数字合わせ」の計画が、”やること”に変わるまで

先日、高知で開いている二日間の経営合宿に、秋田から参加してくださった社長がいらっしゃいました。
秋田から羽田を経由し、飛行機を乗り継いでの来高です。
その社長は、合宿に来られる前に、ご自身で経営計画を作っておられました。
決して勉強不足の方ではありません。
むしろ逆で、きちんと手を動かし、数字を並べ、形にするところまで進めておられた。
それでも、こうおっしゃっていました。
「合宿前に自分で経営計画を作る中で、どうしても数字を合わせになってしまい、本当に実現できるのか?
という疑問がわいてきていました」
計画は完成している。それなのに、作ったご本人が、いちばん信じきれていない。
この感覚に、心当たりのある経営者の方は少なくないのではないでしょうか。
なぜ「数字合わせ」になってしまうのか
売上目標を決める。前年からの伸び率を置く。
経費を見積もり、利益を出す。表計算ソフトの上では、きれいに帳尻が合います。
ところが、その数字を眺めながら「本当にこうなるのか」と問い直すと、途端に自信がなくなる。
原因は、能力でも努力でもありません。数字が、事業の中身とつながっていないからです。
たとえば、売上を一割伸ばすと決めたとします。
では、その一割は、どの事業から出てくるのでしょうか。
その事業は、いま実際にいくら利益を残しているでしょうか。
伸ばすために必要な人と時間は、どこから捻出するのでしょうか。
ここに答えがないまま数字だけを積み上げると、計画は「願望を並べた表」になります。
作ったご本人が信じられないのは、当然のことなのです。
理念も、方針も、売上目標も、それぞれは作れる。
けれども、理念・戦略・売上・粗利益・人件費・投資・返済・行動計画を、一本の線でつなぐ。
これをおひとりでやり切るのは、実のところ、とても難しい作業です。
事業の中身まで、細かく分解する
合宿の二日間で行うのは、講義を聞くことではありません。
ご自身の決算書と、いまの数字を使いながら、事業の中身を一つひとつ分解していきます。
どの事業で、いくら残っているのか。どこに人と時間を取られているのか。
何を入口商品にして、お客様との関係を始めるのか。
この解像度まで下げていくと、それまで動かなかった数字が、はじめて意味を持ちはじめます。
秋田から来られた社長も、まさにここで変わられました。
「頭の中がすっきり整理されて、やるべきことが明確になった」。
二日間を終えて、そうおっしゃっていただきました。
モヤモヤが、「やること三つ」に変わる
合宿のあと、その社長からいただいた言葉を、そのままご紹介します。
「各事業の中身まで細かく見てもらい、計画実現に向けての仕組みと課題がはっきりしました。
儲かる事業構造を設計するために、現状の課題と取り組むべきことが明確になりました。
パッケージ商品の構築、ランチェスター戦略の取組み、入口商品の構築。これらを重点的に取り組んでまいります」
漠然としていたモヤモヤが、取り組むべき三つに変わりました。
私が二日間でお渡ししたいのは、知識ではありません。
迷いが消えて、明日から動ける状態です。何をやるかが決まっていれば、経営者は動けます。
逆に、決まっていないから止まる。秋田から高知まで足を運ぶ価値があるとすれば、そこにあると考えています。
貴社の経営計画は、社長ご自身が信じられるものですか
一度、手元の計画を開いて、静かに問い直してみてください。
この売上目標を達成したとき、利益はいくら残るでしょうか。賃上げの原資は、どこから出るでしょうか。
その数字を、社員の方に、ご自分の言葉で説明できるでしょうか。
すぐに答えが出なかったとしても、それは力不足ではありません。
数字と事業の中身が、まだつながっていないというだけのことです。
つなぎ方さえわかれば、計画は「信じられるもの」に変わります。
もっとも、すべての会社に二日間の合宿が必要なわけではありません。
詰まっている場所は、会社によって違うからです。
賃上げの原資なのか、採用なのか、資金繰りなのか、そもそもの計画の作り方なのか。
まずはそこを見分けるところからで、十分だと思います。
私の経営相談では、こうした「数字と事業のつなぎ方」も含めて、貴社の現状を一緒に整理していきます。
同じ悩みも、言葉にして話すだけで、驚くほど頭がすっきりするものです。
気になることがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。


▼ご相談フォームはこちら(スマホで簡単入力)▼▼

※ご相談内容に「高知合宿」とご記入いただけるとスムーズです。


