確定申告が終わった「今」が分かれ道。個人事業主が毎年くり返す“あの後悔”をなくす6つの準備

2026/08/21 税務

確定申告のたびに「来年こそはちゃんとやろう」と思うのに、
気づけばまた同じ後悔をしている。

個人事業主なら、一度は身に覚えがあるのではないでしょうか。
実は、節税の勝負が決まるのは申告の“直前”ではなく、終わった「今」この瞬間です。
一段落したこのタイミングこそ、来年の自分を助ける準備期間です。

なぜ「申告直後」に動くと差がつくのか

確定申告を終えて「もっと節税できたかも」と感じる人は少なくありません。
その最大の理由は、節税策のほとんどが“事前の仕込み”でしか効かないからです。
年末や申告期に慌てても、ほとんどは間に合いません。

ここで一つ、私なりの見方を加えておきます。
多くの人にとって本当の壁は「知識がないこと」ではなく、
「知っているのに動かないこと」です。
動画やセミナーで学んで満足し、そこで止まってしまう。
だからこそ、ルールを今のうちに把握し、
1年かけて仕込んでいく姿勢が、結局いちばん効きます。

所得控除を「積み立て」で固める


小規模企業共済は、月々最大7万円・年間で最大84万円まで掛けられ、
その全額が所得控除になります。

仮に税率(所得税+住民税)が20%なら、年16万円前後の節税効果。
しかも掛け捨てではなく将来戻ってくるうえ、積み立てた額の範囲で借り入れもできます。
資金が苦しい月は減額や借入で調整できるので、リスクを抑えやすいのも利点です。
今月から始めて、12月にまとめて年払いする、といった柔軟な掛け方も可能です。

さらに余裕があれば、iDeCo(個人事業主は月6.8万円まで)
を上乗せする手もあります。
ただしこちらは60歳まで引き出せず、借り入れもできません。
運用次第で増減するリスクもあるため、あくまで「資金に余裕がある人の追加の一手」
と位置づけるのが無難です。

「家族」と「医療費」は取りこぼしやすい

家族に仕事を手伝ってもらっているなら、
専従者給与の届出をして給与を払えば経費にできます。
所得を分散させ、世帯トータルの税負担を軽くできる仕組みです。
年の途中からでも始められます。「パート勤めに出る」のと
「事業を手伝って給与を受け取る」のとどちらが得かは、世帯の所得状況で変わるので、
一度試算してみる価値があります。

そしてもう一つの定番の取りこぼしが医療費控除。
病院の領収書は取っていても、ドラッグストアのレシートを捨ててしまう人がとても多いのです。
花粉症の薬や頭痛薬、市販のかぜ薬なども対象になり得ます。
家族の分を1年積み上げると、意外な金額になることも。
薬を買ったレシートは、マーカーで印をつけてでも残しておきましょう。


ふるさと納税は「12月に逆算」する


ふるさと納税は、限度額いっぱいまでやらないと損ですが、超えても損になります。
やっかいなのは、個人事業主は12月に所得が固まるまで限度額がはっきり読めないこと。
11月頃に着地を予想し、12月にまとめて行うのが安全策です。
所得が思ったより少なく「やりすぎていた」というのが、いちばんもったいないパターンです。

結局、答えは「仕組み化」にある

「今年こそ毎月ちゃんと管理する」と誓っても、1年後に実行できている人はほとんどいません。

月次決算を自力でやろうとすると、どうしても後回しになるからです。

だからこそ大切なのは、月々の領収書や売上を毎月締める「仕組み」を持つこと。

現実的な解の一つが、コスパのよい税理士に任せることです。
毎月の所得が把握できれば、ふるさと納税の限度額も見えますし、
各種控除の取りこぼしも防げます。費用を上回るリターンは十分に狙えます。



まとめ

小規模企業共済、iDeCo、専従者給与、医療費、ふるさと納税。
これらをバラバラに思い出すのではなく、「月次決算」という土台の上で回していく。
それだけで、来年の今ごろ「やっておけばよかった」とつぶやく回数はぐっと減ります。
まずは今月、どれか一つでも動き出してみてください。

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