【経営参謀ラジオ #022】「あの人がいないと会社が回らない」—属人化・不正リスク・バックオフィス強化で経営の守りを固める

2026/04/13 ポッドキャスト

「経理は〇〇さんに任せてるから大丈夫」
そう思っている経営者ほど、実は大きなリスクを抱えています。

高知市の中小企業に社外CFOとして伴走するサンブレイン税理士事務所のバイ(馬醫)が、
経営参謀ラジオ第22回で語るのはバックオフィスの属人化問題です。

事業承継・不正リスク・業務の標準化—守りを万全にしなければ、攻めの経営はできません。

事業承継で露わになる「属人化」という時限爆弾

近年バイさんへの相談で急増しているのが、
事業承継にまつわるバックオフィスの属人化問題です。

創業期から20年・30年と同じポジションにいるベテランスタッフが、
経理・総務・人事のすべてを一手に担っている。

そういう会社が数億円から100億円規模の企業でも珍しくありません。

問題は、その人が高齢化しており、
5年後にいなくなった時に会社が回らなくなるリスクがあること。

さらに突然退職や入院となれば、業務が完全に止まります。
「ブラックボックスを抱えたまま承継する」というのは、
次世代経営者にとって極めて危険な状態です。

属人化が生む「不正リスク」という見えない穴

属人化の問題はもうひとつあります。

内部統制の崩壊です。

バイさんがパナソニック時代に徹底してきた
「職務分掌(セグリゲーション・オブ・デューティ)」の考え方があります。

要は、入力する人・チェックする人・承認する人を必ず分けるということです。

1人がすべてのプロセスを完結できる状態では、不正が起きても誰も気づきません。

具体的なリスクはこうです。

送金担当が自分の口座に振り込んでも誰も確認しない。
営業担当が自分で単価を変更してキックバックを受け取っても誰も検知できない。
架空の取引先を作って売上を計上しても発覚しない。
規模が大きくなるほど、1回の不正で動く金額も大きくなります。

業務の設計段階で、作業者と管理者を分離する仕組みを組み込むことが、
不正リスクを根本から下げる唯一の方法です。

属人化解消の3ステップ

ステップ①:業務の全量把握—リスト化から始める

経理であれば一般会計・原価管理・資金管理・事業計画・税務対応など、
人事であれば採用・評価・労務管理など、業務カテゴリはある程度決まっています。

まずそれをすべてリスト化し、「誰が何をやっているか」を
属人化している担当者にヒアリングしながら可視化することがファーストステップです。

ステップ②:IT化・AI活用で業務負担を削減する

リスト化した業務の中には、非効率な手作業が多く含まれていることがほとんどです。
システムやAIを活用して自動化・標準化することで、
特定の人でなくても対応できる業務を増やしていきます。

これが「誰でもできる仕事」への転換につながります。

ステップ③:3〜6ヶ月のプロジェクトとして推進する

属人化解消は一朝一夕では終わりません。
トップダウンで外部の力を借りながら、
3〜6ヶ月のプロジェクトとして計画的に進めることが現実的なアプローチです。

内部の人間が担当すると人間関係が崩れるリスクがあるため、
外部パートナーの活用が有効です。

バックオフィスを強化すると「攻め」に転じられる

「バックオフィスはお金を生まない部門」と捉えがちですが、それは誤解です。

守りが弱い状態では、経営者は新事業・新規営業・投資判断といった攻めの行動に踏み切れません。
「足元が不安だから攻めに行けない」という状態が続くと、会社の成長が止まります。

バックオフィスを万全に整えることで、経営者は安心して攻めに集中できるようになります。
守りを固めることが、最終的には攻めの経営を加速させるのです。

稲盛和夫氏が「経営者はまず会計を学べ、簿記3級から始めよ」と語ったように、
数字が読めない経営者は判断の土台を持てません。

経理や総務に丸投げするのではなく、
要所で数字を自分で確認できる経営者になることが、これからの時代には不可欠です。

まとめ

「あの人がいないと会社が回らない」という状態は、
事業承継リスク・不正リスク・業務停止リスクを同時に抱えた危険な状態です。

業務の可視化・IT化による標準化・職務分掌の設計を3〜6ヶ月のプロジェクトで進めることが、
バックオフィス強化の第一歩です。

守りを固めてこそ、攻めの経営が実現します。

バイさんの著書『稼ぐ数字 儲け続けている経営者はセオリーを知っている』(マネジメント社)も
ぜひあわせてご覧ください。

こちらから
↓↓↓

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 6e7eddfd7a6559a172f332ba208b4477-1024x1024.jpg

バックナンバー

https://utage-system.com/members/Wf4pHAUDDGHl/home

『稼ぐ数字 ─ 儲け続けている経営者はセオリーを知っている』(マネジメント社)バックナンバー

こちらから
↓↓↓
https://amzn.asia/d/gOxFMd1

■ 聴取方法

以下のリンクから、どなたでも無料でお聴きいただけます。

Apple Podcast
↓↓↓
https://x.gd/x0mDs