【個人事業主・経営者必見】税務調査が来やすい「時期」は決まっている?断り続けたらどうなるのかも解説

2026/07/29 税務調査

「税務調査は、ある日突然やってくるもの」
そう考えている方は少なくありません。

しかし実は、調査が入りやすい時期にはある程度の傾向があります。
その仕組みを知っておくだけで、必要以上に怯えることなく、冷静に備えることができます。

今回は、税務調査の時期がどのように決まるのか、
そして「調査を断り続けることはできるのか」という疑問について解説します。

国税にも「事業年度」がある

個人事業主の会計期間は1月〜12月、法人は決算月を自由に設定できます。
一方で、あまり知られていませんが、税務署側にも独自の事業年度が存在します。
区切りは7月スタート・翌6月終わり。
少し中途半端に見えるこの一年が、調査時期を読み解くヒントになります。

税務署はこの一年を、7月〜12月の「上期(かみき)」と、
1月〜6月の「下期(しもき)」の大きく2つに分けて動いています。
一般的な上半期・下半期の感覚とは呼び方が逆になっている点も特徴です。

調査官には「件数の目安」がある

税務調査官には、一年間に担当する調査件数のおおよその目標が定められていると言われています。
年間でおよそ30件前後。その内訳は、上期に15〜20件、下期に8〜12件ほどとされ、
上期にやや多く配分される傾向があります。
つまり、上期にあたる時期のほうが調査の動きが活発になりやすいということです。

法人は「決算月」で調査時期が変わる

法人の場合、いつ調査に入られやすいかは決算月によって大きく変わります。

おおまかに言えば、6月〜翌1月決算の法人は下期(特に3月下旬〜5月頃)に、
2月〜5月決算の法人は上期(8月〜12月頃)に調査が入りやすい傾向があります。

確率の面で見ると、2月〜5月決算の法人のほうがやや狙われやすいと考えられます。
理由は、3月決算の会社が圧倒的に多く、対象となる法人数が集中しているためです。
期間が短いわりに対象社数が多いぶん、一社あたりの調査確率が相対的に高まるというわけです。

なぜ2〜3月と7月は調査が少ないのか

調査が手薄になりやすい時期もあります。代表的なのが確定申告シーズンの2月〜3月。
この時期は税理士も税務署も申告対応で多忙なため、調査に動く余裕がほとんどありません。
1月に着手しても、調査は数日で完結せず、その後の資料精査ややり取りで2〜3月に食い込んでしまうため、
結果的に1月も避けられやすくなります。

また、7月も比較的少なめです。税務署では7月に人事異動があり、新しい事業年度のスタートと重なります。
着任直後は引き継ぎなどもあり、すぐに調査へ動きにくい事情があるためです。

個人事業主は「夏〜秋」が要注意

個人事業主の調査は、確定申告が終わった後の流れがポイントになります。
申告内容が出そろうと、税務署側でチェックが行われ、
「申告内容に不自然な点はないか」「売上の計上漏れはないか」といった精査を経て、
調査対象が絞り込まれていきます。

そのため、個人事業主への調査は夏から秋(おおむね8月以降)にかけて増える傾向があります。
なお、調査は基本的に平日に行われ、土日祝に実施されることはありません。

「断り続ける」ことはできるのか

通常の税務調査は、納税者の協力を前提とした「任意調査」です。
営業を全面的に止めて行うものではなく、業務への配慮のうえで進められます。
そのため、急な訪問に対して「本日は対応が難しい」と日程の変更を求めること自体は可能です。

ただし注意したいのが「受忍義務」です。延期はできても、いずれは応じる必要があります。
何度も断り続けたり、連絡を一切無視したりすると、「何かを隠しているのでは」と判断され、
強制調査へ切り替わるリスクが高まります。
そうなると、いっそう厳格な対応を強いられることになりかねません。

連絡を受けたら、上期なら上期のうちに、下期なら下期のうちに、
どこかで日程を確保しておくのが望ましい対応です。

売上が大きく動いた年は狙われやすい

毎年の数字に大きな変動がない事業者よりも、
売上が急に伸びた・大きく動いた事業者のほうが調査の対象になりやすい傾向があります。

とはいえ、これは「成長すること」が問題なのではありません。
日頃から正しく申告し、根拠をきちんと残しておけば、変動があっても恐れる必要はないのです。

まとめ

税務調査の時期は、国税の事業年度(7月〜翌6月)と上期・下期の動き、
そして法人の決算月や個人の申告サイクルと密接に関係しています。

イレギュラーなケースもありますが、傾向を知っておくだけで心構えは大きく変わります。

「自分の場合はどうなのか」「調査が不安」という方は、早めに専門家へご相談ください。
日頃から正しく備えておくことが、いざというときの最大の安心につながります。

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