【高知】「借りた覚えが、ないんですが」― 決算書の知らない数字と、会社と個人の線引き

先日の個別相談でのことです。
決算書を見ながら、社長がこうおっしゃいました。
高知で社長のご相談を受けていると、同じような場面によく出会います。
「借りた覚えが、ないんですが」
目に留まっていたのは、社長個人への貸付金でした。金額が、社長の記憶の倍近くあります。
不正があったわけではない
こう書くと、誰かがごまかしたように読めるかもしれません。そうではありませんでした。
会社のお金と、社長個人のお金が混ざっていただけです。
よくあるのは、この3つ
- 個人の名義で買ったものを、会社が払っている
- 社長が立て替えたお金が、精算されないまま残っている
- 個人の支払いを、いったん会社の口座から出した
1回ずつは、小さな金額です。けれど、これが何年も積み上がると、決算書の上では大きな数字になります。
そして厄介なことに、どれも悪意なく起きます。忙しい会社ほど、「あとで精算しよう」が積み上がっていきます。
気づけないのは、年に1回しか見ないから
このとき問題なのは、金額よりも、気づけなかったことのほうです。
決算が年に1回だけだと、分かるのは1年後になります。その間も、数字は動き続けます。
1年前の支払いについて「これは何でしたか」と聞かれても、思い出せません。領収書を探すところから始まります。
月に1回見るだけで、変わる
月次で数字を見ていれば、翌月には気づけます。
翌月なら、記憶も残っています。精算も、まだ間に合います。
同じ金額でも、気づくのが1か月後か1年後かで、打てる手がまったく変わります。
まず、1枚に書き出す
その場でお伝えしたのは、難しいことではありません。
まず、全部を1枚に書き出しましょう。
何があるか。いくら残っているか。そして、誰の名義になっているか。
名義まで書くのが大事
ここが抜けると、整理になりません。
- 会社のものだと思っていた車が、個人名義だった
- 個人で借りたつもりの借入が、会社の決算書に載っていた
- 会社が払っているのに、資産として計上されていなかった
名義と、実際に払っている人が食い違っていると、税務上の扱いも変わります。あとから直すほど、手間も負担も増えます。
1枚にすると、話が早くなります。この相談でも、どこから直すかがその場で決まりました。
おわりに
決算書は、税務署に出すための書類ではありません。
社長が、自分の会社の状態を確かめるための健康診断の結果です。
健康診断は、結果を見ないと意味がありません。数字が出てから1年後に見るのでは、治療のタイミングを逃します。
貴社の決算書に、心当たりのない数字はないでしょうか。
高知でこうしたお悩みがある社長は、30分の無料相談でもお話を伺います。
会社と個人の線引きや、月次で数字を見る形への切り替え方は、メルマガでもお伝えしています。

