「うちの病院、倒産しないですよね?」~財務諸表から病院のお金事情を読み解こう~

経営の数字は、現場の自分とは無関係?
「経営の話は、現場の自分には関係ない」。
そう感じている方は少なくないかもしれません。
でも、経営の数字は、実は私たち一人ひとりの仕事が積み重なった結果そのものです。
今日は、その数字を映し出す「財務諸表」を、家計簿にたとえながらのぞいてみましょう。
財務諸表は大きく3つ。
お金の「今ある状態」を表す貸借対照表、
1年間の「もうけ」を表す損益計算書、
そして「お金の流れ」を表すキャッシュフロー計算書です。
難しそうに見えますが、それぞれ何がわかるかだけ押さえれば十分です。
貸借対照表でわかる「病院の体力」
貸借対照表からは、病院がどれだけの資産を、どれだけ借入に頼って用意しているかが見えます。
資産のうち自前でまかなえている割合を「自己資本比率」と呼び、いわば病院の体力を示す数字です。
多くの病院、とりわけ公立病院はこの比率が低く、借入に支えられて運営されているのが実情です。
損益計算書でわかる「現場に直結する数字」
損益計算書からは、1年で黒字か赤字かがわかります。なかでも現場に直結するのが人件費率と材料費率。
たとえば材料の無駄を少し減らすだけでも、積み重なれば大きな金額になります。
倒産を左右するのはキャッシュフロー
そして倒産するかどうかを左右するのが、キャッシュフロー計算書です。
倒産とは、現金が尽きて支払いができなくなる状態のこと。
だから帳簿上は赤字が続いても、資金が回り続ければ潰れませんし、
補助金に支えられる公立病院が生き残るのもこのためです。
大切なのは「会計士になること」ではない
お伝えしたいのは、会計士になる必要はない、ということ。
ただ数字が少し読めるようになるだけで、自分の毎日の仕事が経営とつながっていると見えてきます。
在庫を抱えすぎない、節電を心がける。
そんな小さな配慮の積み重ねが、患者さんのためにも、
私たち自身のためにも、確かな力になります。できることから始めてみませんか。
ちなみに、自分の病院の財務諸表は、公立病院ならホームページなどで公開されていることも多いもの。
興味のある方は、一度のぞいてみてください。
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