家族に借金を残さない!「経営者保証」を外すための3要件と新制度の活用法
会社が万が一倒産した場合、
社長個人の財産を投げ打ってでも借金を返済しなければならない「経営者保証」。
もしこの保証がついたまま社長が亡くなれば、
残された家族が多額の借金を引き継ぐことになりかねません。
しかし現在、国の方針により「経営者保証は原則外す」という流れが加速しています。
今回は、自己破産のリスクをなくし、家族を守るための「経営者保証を外す条件」と、
新たに始まった保証料上乗せ制度について解説します。
1. 経営者保証を外す「基本の3要件」
金融庁のガイドライン等において、
経営者保証を外すためには以下の3つの要件を満たすことが求められています。
- ① 法人と個人の資産の分離:
会社のお金と社長個人の財布を明確に分け、公私混同をしていないこと。 - ② 財務基盤の強化:
十分な利益を出し、借金を返済できる安定した財務体質を作ること。 - ③ 経営の透明性の確保:
銀行に求められなくても定期的に試算表を提出するなど、経営状況を包み隠さず開示すること。
これらをクリアしていれば、本来は追加の費用負担なしで経営者保証を外す交渉が可能です。
しかし、実際には「財務基盤の強化」などがネックとなり、
なかなか外せない企業も多く存在しました。
2. ハードルが下がった!「保証料上乗せ」の新制度
そこで、これまでの要件を満たせない企業への救済策として、
新たに「信用保証協会に支払う保証料を少し上乗せ(+0.25%〜0.45%程度)する代わりに、
経営者保証を外せる」という新制度がスタートしました。
国が一定期間、保証料の一部を補填してくれる仕組みもあります。
この新制度を利用するための主な条件は以下の3つです。
- ① 過去2年間、決算書を金融機関に提出していること。
- ② 会社から社長への貸付(役員貸付金)がなく、役員報酬等が不当に高額でないこと。
- ③ 直近の決算で「債務超過」ではないこと。
これらの条件を満たせば、
赤字企業であっても経営者保証を外せるチャンスが大きく広がりました。
3. 注意:銀行の「美味しい提案」に安易に乗らない
新制度は経営者にとって魅力的ですが、注意点もあります。
銀行から「保証料を上乗せすれば保証を外せますよ」と提案された場合、
すぐに飛びついてはいけません。
なぜなら、自社の業績が良ければ、「保証料を上乗せしなくても(基本の3要件で)外せる」、
あるいは「そもそも保証協会を使わないプロパー融資で外せる」可能性があるからです。
銀行にとって、保証協会付き融資は貸し倒れリスクがほぼゼロになる「美味しい案件」です。
だからこそ、安易に保証料上乗せの新制度を利用する前に、
「まずはプロパー融資でお願いできないか?」
「上乗せなしの基本要件で外せないか?」と優先順位をつけてしっかり交渉することが、
無駄なコストを省く経営者の正しい姿勢です。
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