【高知】身内が亡くなったら、まず何をするか|手続きと期限の一覧

2026/11/08 相続・事業承継

身内が亡くなったあと、何から手をつければいいのか。

高知の中小企業でも、これはよくある場面です。

悲しむ間もなく、手続きが始まります。しかも、期限のあるものが多い。

この記事では、亡くなった直後から3年先までにやることを、時系列で並べました。全部を自分でやる必要はありませんが、何がいつまでなのかを知っておくことが、あとで効いてきます。

相続の期限一覧

7日以内にやること

死亡届と火葬許可

死亡を知った日から7日以内に、市区町村の役所へ死亡届を出します。

医師が書いた死亡診断書と一体の用紙になっています。提出すると、火葬許可証が交付されます。

実際には、葬儀社が代行してくれることがほとんどです。ただし、提出義務があるのは親族です。任せきりにせず、出たかどうかの確認はしてください。

死亡診断書は、保険金の請求や年金の手続きでも使います。提出前に、コピーを5枚ほど取っておくと後が楽です。

10日〜14日以内にやること

手続き期限窓口
年金受給の停止厚生年金10日/国民年金14日年金事務所・役所
健康保険証の返却14日役所・勤務先
介護保険の資格喪失14日役所
世帯主の変更14日役所

年金を止め忘れると、あとで返す

年金の停止が遅れると、亡くなった後の分まで振り込まれます。これは返還の対象です。

逆に、受け取る権利があったのに未払いの分(未支給年金)は、遺族が請求できます。止めるだけでなく、もらえる分の確認も一緒にしてください。

役所で一度に済ませる

世帯主変更、健康保険、介護保険は同じ役所です。まとめて行くほうが早く終わります。

このとき、戸籍謄本と住民票は多めに取っておくことをおすすめします。銀行、保険、不動産で何度も使います。

2週間〜1か月のうちに

期限は決まっていませんが、早めに動くものです。

  • 公共料金、携帯電話、NHKの名義変更や解約
  • クレジットカードの解約
  • 生命保険金の請求(保険会社へ連絡)
  • 預金口座の確認

口座はいつ凍結されるのか

銀行が死亡を知った時点で凍結されます。役所に死亡届を出しても、銀行には伝わりません。

凍結されると、引き出しも振込もできなくなります。葬儀費用や当面の生活費は、凍結前に手当てしておくか、仮払い制度を使います。

仮払い制度では、相続人1人あたり「預金額×3分の1×法定相続分」(1金融機関150万円まで)を、遺産分割の前に引き出せます。

3か月以内:相続するかどうかを決める

ここからが、相続の本番です。

相続放棄と限定承認の期限は、3か月。亡くなったことを知った日から数えます。

選択肢内容誰が
単純承認プラスもマイナスも全部引き継ぐ何もしなければ自動的にこれ
限定承認プラスの範囲内でマイナスを引き継ぐ相続人全員で申述
相続放棄一切引き継がない1人でもできる
単純承認・限定承認・相続放棄

何もしないと、借金も引き継ぐ

3か月を過ぎると、自動的に単純承認になります。

借金の有無を調べているうちに期限が来てしまう例があります。間に合わないときは、家庭裁判所に期間の伸長を申し立てることができます。

財産に手をつけると、それだけで単純承認とみなされることがあります。借金が多そうなときは、遺品や預金を動かす前に相談してください。

3か月・4か月・10か月

4か月以内:準確定申告

亡くなった方に確定申告が必要だった場合、相続人が代わりに申告します。

対象になるのは、こういう方です。

  • 個人事業主だった
  • 給与収入が2,000万円を超えていた
  • 不動産収入があった
  • 医療費控除を受けられる
  • 年金収入が400万円を超えていた

期限は4か月。通常の確定申告のように3月15日ではありません。相続人全員の連署で提出します。

10か月以内:相続税の申告と納付

財産の総額が基礎控除を超えるなら、申告が必要です。

基礎控除 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

ここまでに、次のことを終えておく必要があります。

  1. 相続人の確定(戸籍を出生までさかのぼって収集)
  2. 財産と債務の洗い出し、評価
  3. 遺産分割協議と、協議書の作成
  4. 申告書の作成と、納税資金の準備

10か月に間に合わないと、損をする

分割がまとまらないまま期限を迎えると、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例が使えません。

いったん高い税額で納め、あとから分割がまとまった時点で還付を受けることになります。手続きは二度手間です。

納税は、現金一括が原則です。不動産ばかりで現金がない場合、ここで詰まります。

1年以内:遺留分の請求

遺言で取り分がゼロにされた相続人は、最低限の取り分を請求できます。

期限は、侵害を知った日から1年。知らなかった場合でも、相続開始から10年で権利がなくなります。

3年以内:相続登記

2024年4月から、相続登記が義務になりました。

不動産を相続したことを知った日から3年以内に登記しないと、10万円以下の過料の対象になります。

相続登記は過去の相続も対象

過去の相続も対象です

ここを知らない方が多いところです。

義務化の前に相続した不動産も対象になります。この場合は、2027年3月末までが期限です。

「祖父の名義のままになっている土地がある」という家は珍しくありません。放っておくと、相続人がねずみ算式に増えて、話し合いができなくなります。

一覧で確認する

期限やること
7日死亡届、火葬許可
10〜14日年金停止、健康保険、世帯主変更
3か月相続放棄・限定承認
4か月準確定申告
10か月相続税の申告と納付
1年遺留分の請求
3年相続登記(2027年3月末までの経過措置あり)

会社を持っていた方の場合は、別の時計が動く

ここまでは、どの家庭にも共通する手続きです。

亡くなった方が会社の社長だった場合、これとは別に、会社側の手続きが同時に走ります。

  • 代表者の変更登記(2週間以内)
  • 銀行取引、連帯保証の引き継ぎ
  • 自社株を誰が引き継ぐかの決定
  • 取引先への連絡

会社の株は、売ることも分けることも難しい財産です。それなのに、相続税の評価額だけは高くつくことがあります。納税資金が足りなくなるのは、たいていこのパターンです。

この点は、別の記事で詳しく書きます。

おわりに

手続きは多いですが、ひとつずつ順番に進めれば終わります。

困るのは、知らないまま期限を越えてしまったときです。3か月、4か月、10か月。この3つだけは、カレンダーに書いておいてください。

そして、相続する財産に不動産や会社の株が含まれているなら、早い段階で専門家に相談したほうが、結果として安く済みます。

高知の会社のこうしたご相談は、サンブレイン税理士事務所にお気軽にどうぞ。

※本記事は2026年10月時点の制度にもとづいています。手続きの詳細は自治体によって異なる場合があります。個別の判断は、必ず専門家にご確認ください。

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