ジャングリアは、なぜ叩かれても強いのか

お客様の声を、現場と「分け合う」経営
沖縄のテーマパーク「ジャングリア沖縄」が、先日、開業1周年を迎えました。
そのいまの姿を、あるテレビ番組で目にしました。
正直に言えば、これまで耳に入ってきたのは、厳しい声ばかりでした。
待ち時間が300分に及ぶ。日陰が少なく、夏場は過酷。
「もう潰れるのではないか」という噂まで流れていた、と番組は伝えていました。
普通の会社であれば、こうした批判からは目をそむけたくなるものです。
ところが、この施設の動き方は、まったく逆でした。
弱さを、自分から見せる
運営会社の副社長は、地元の商業施設に大きな抽選機を持ち込み、あるイベントを開きました。
その名も「ガラガラ抽選会」。抽選機を回す「ガラガラ」と、
来園者が少なく園内が「ガラガラ」であることをかけた、自虐的なネーミングです。
「厳しいご意見でもかまいません」。そう伝えて紙を配り、感想や要望を書いてもらう。
書いてくれた方は、抽選機を回せる。
集まったのは、「小さな子どもが遊べる場所がほしい」「座れるところを増やしてほしい」
「雨の日でも楽しめるように」といった、改善を求める手書きの声の山でした。
自社にとって最も痛いところを、隠すのではなく、自分から笑いに変えて差し出す。
この姿勢そのものが、まず目を引きました。
集めた声を、”次の一手”に変える
大切なのは、その後です。集まった声を、施設はそのまま形にしていきました。
日陰がなければ、屋根付きの休憩所とミストを設ける。
価格が高いと言われれば、一つのアトラクションを手軽に楽しめる2,970円のチケットを用意する。
300分だった待ち時間は、大型アトラクションの導入などで、60分ほどにまで短縮されました。
耳の痛い声は、単なる批判ではなく「改善の地図」として使われていたのです。
お客様の声を、現場と”分け合う”
もう一つ、印象に残った場面があります。
副社長は、集まった声の中から応援や感謝のメッセージを選び、自分の足で一つひとつの部署を回り、
スタッフの前で声に出して読み上げていました。
「エンターテイメントの皆さん、幸せをありがとう」。
直筆のその言葉に、批判が続いて疲れていた現場の空気が、ふっと変わっていきました。
お客様の声は、経営者のパソコンの中に眠らせていても、力になりません。
現場のスタッフと分け合って、はじめて次の行動につながります。
耳の痛い声は改善の地図に、あたたかい声は現場の燃料に。
その両方を、飾らずそのまま渡していく。ここに、この施設の強さの正体があるように感じました。
皆さんは、お客様の声を「集めて」「分け合えて」いますか
批判は、避けるものではなく、活かすものです。
何も言われないことのほうが、実はこわい。
修正すべきデータがあるからこそ、次の改善点が見えてきます。
貴社に届いているお客様の声は、いま、どこにあるでしょうか。
良い声も、耳の痛い声も、経営者おひとりで抱え込んでいないでしょうか。
私の経営相談では、こうした「声の集め方・活かし方」も含めて、会社の現状を一緒に整理していきます。
同じ悩みも、言葉にして話すだけで、驚くほど頭がすっきりするものです。
気になることがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
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