利益を翌年に繰り越すだけでこんなにもお得に!?財務のプロが教える「繰延節税」の圧倒的メリット
「繰延節税(利益を翌年以降に持ち越す節税対策)なんて、
税金の支払いを先延ばしにしているだけで意味がない」と言う人がいますが、
それは資金繰りや経営の仕組みを全く分かっていない証拠です。
実は、利益をコントロールして繰り延べることは、長期的な資金繰りを安定させるだけでなく、
トータルで支払う税金を劇的に安くする非常に強力なテクニックなのです。
今回は、その驚きのメリットと計算のカラクリを分かりやすく解説します。
1. 法人税率の「800万円の壁」を利用した大幅な節税
日本の法人税率は一定ではなく、利益(所得)の額によって階段状に上がっていきます。
ざっくり言うと、利益が800万円以下の部分は税率が約23%で済みますが、
800万円を超えた部分については税率が約33%に跳ね上がります。
例えば、ある年に利益が2,000万円出た場合、
800万円を超える1,200万円の部分には33%の高い税率がかけられてしまいます。
しかし、この年に様々な対策をして利益を800万円に抑え、
残りの1,200万円を翌年以降に「繰り延べ」たとします。
そして翌年以降も毎年利益を800万円付近に平準化していくと、
常に23%の低い税率の範囲内で税金を納めることができるのです。
実際にシミュレーションを行うと、利益が大きく出たり赤字になったりと
「業績に波がある状態」で税金を払うよりも、
繰延節税を使って毎年800万円に利益を平準化した方が、
5年〜8年トータルで数百万円から一千万円近くも税金が安くなるケースがあります。
2. 赤字の年の「資金繰り」と「銀行評価」を救う
中小企業であれば、コロナ禍のような不測の事態も含め、
赤字になる年は必ずと言っていいほど訪れます。
調子が良い時に何の対策もせずに税金を払い続けていると、
いざ赤字になった時に手元に資金がなく、資金繰りに苦しむことになります。
しかし、調子が良い時に利益を繰り延べておけば、
本業が赤字に転落した年に、その繰り延べていた利益(お金)を戻すことができます。
これにより赤字を黒字に転換させることができ、手元に資金が入って資金繰りが安定するだけでなく、銀行からの評価(格付け)も高く維持することができるのです。
3. 一歩進んだ「給与・賞与への還元」テクニック
さらに、財務のプロが実践しているもう一つのメリットがあります。
それは、繰り延べて戻ってくる利益を、翌年の給与や賞与(ボーナス)で還元する
というテクニックです。
来年、繰り延べた利益が戻ってくることがあらかじめ分かっていれば、
その金額を原資にして、社長自身の役員報酬を増やしたり、
社員への決算賞与として支給したりすることができます。
つまり、「今年の利益(頑張り)が、来年の自分たちの給料に確実に上乗せされる」
という状況を作れるため、モチベーションアップにも大きく貢献します。
代表的な繰延節税の具体例
では、具体的にどのように利益を繰り延べればよいのでしょうか。
決算直前でも活用できる代表的な手法には以下のようなものがあります。
- 広告宣伝費
今期中に広告費をまとめて支払い、来期の売上を作る。 - 倒産防止共済(経営セーフティ共済)の年払い
翌年1年分の掛け金(最大240万円)を前倒しで支払い、全額を経費にする。 - 決算賞与の未払計上
社員へのボーナスを決算直前に確定させ、経費を増やす。 - 決算月の変更
大きく利益が出た月に合わせて決算期を前倒しで変更し、それ以降の利益を来期に回す。
まとめ
繰延節税は、単なる「税金の先延ばし」ではありません。
税率の差を利用した直接的な節税効果に加え、会社の資金繰りを守り、
銀行評価を安定させ、社員への還元にも繋がる「攻めと守りの経営戦略」です。
業績に波がある会社こそ、信頼できる税理士と相談しながら、
計画的な繰延節税を実践してみてください。
▼▼ご相談フォームはこちら(スマホで簡単入力)▼▼

※ご相談内容に「節税」とご記入いただけるとスムーズです。


