ソフトバンクが1,000兆円を狙う!でも、”9敗前提”の生き方

2026/07/20 経営

ソフトバンクが1000兆円を狙う”9敗前提”の生き方

先日、テレ東でソフトバンクの後藤芳光CFOのインタビューを見た。
「金庫番」と呼ばれる、孫正義さんの右腕だ。

数兆円のお金を数週間で動かす人が、静かに語る言葉。
そこには、規模の大小を超えて、誰の人生にも効く”生き方の芯”があった。
今日はその話をしたい。

74兆円を「1000兆円」へ—普通なら笑ってしまう宣言

インタビューの中で、孫さんが株主総会で放った宣言が紹介されていた。

いまソフトバンクの純資産は74兆円。 16年前は、たった3兆円だった。
つまり、この16年で25倍になっている。 その孫さんが、こう言い切った。

「ここからもう16年で、1000兆円にする」

1000兆円。 桁が大きすぎて、現実味がない。
普通なら「いや、さすがに無理でしょ」と笑ってしまう数字だ。

でも、その”無理でしょ”という反応こそが、実は自分の限界を決めている。
このコラムで伝えたいのは、そこだ。

「できないとは、誰も言えない」——後藤CFOの言葉

数字の話より、後藤さんの言葉にしびれた。

「実現不可能とは、誰も言えないでしょうね」
「できなくても、それはしょうがない。でも、できるかもしれないよね」

ここが深い。 「絶対できる」と豪語しているわけじゃない。
「できないと決めつける理由も、どこにもない」と言っているだけだ。

多くの人は、挑戦する前から「できない理由」を並べる。
でも冷静に考えれば、”やってみないと分からない”はずのことを、
勝手に”無理”のフォルダに放り込んでいるだけなのだ。

後藤さんいわく、この”できるかもしれないよね”というカルチャーが、
会社の中にすごくあるのだという。 組織の強さは、資本よりもまず、
この「決めつけない空気」から生まれている。

確率10%を、10回。9敗前提の打席

続けて、後藤さんはこう語った。

「確率10%の案件がある。9割はうまくいかない。でも1割はうまくいく」
「10個やれば、1個できる。やらなかったら、ゼロなんですよ」

シンプルだが、破壊力のある算数だ。

成功率10%。裏を返せば、9割は失敗する。 だから多くの人は「分が悪い」と手を出さない。
でも、打席に10回立てば、期待値としては1回当たる。
そして、立たなければ、当たりは永遠にゼロのままだ。

つまり勝負を分けるのは、才能でも運でもない。
「10回、打席に立てるかどうか」。
9回の空振りに耐えられる人だけが、1回のホームランにたどり着く。

柳井さんの「1勝9敗」と、同じ話だった

これを聞いて、箭内さんの「1勝9敗」を思い出した。

9回コケる前提で、それでも10回バットを振る。
最初から”ほとんど失敗する”と分かっている。
でも、その9敗があるから、1勝が生まれる。

面白いのは、こうも言えることだ。 大企業の優秀な人ほど「それはムリです」で終わってしまう。
失敗の確率が高い案件は、稟議も通らないし、評価も下がる。
だから、賢い人ほど打席の外に立ってしまう。

一方でソフトバンクは「やってみます」と、現場に立つ。
だから10回に1回、とんでもない当たりを引く。 この差が、16年で25倍という結果をつくっている。

正直、自分がバレた——「打席に立たない言い訳」

ここまで書いて、自分のことがバレた気がした。

「10%かぁ…分が悪いな」と、そもそも打席にすら立っていなかった。
負けたくなかったわけじゃない。 “挑戦していない自分”を、うまいこと守っていただけだ。

打席に立たなければ、三振はしない。 恥もかかない。誰にも笑われない。
でもその代わり、ヒットも一生出ない。

打率10割の安全な球ばかり待って、結局ヒットは0本。
これが、いちばんダサい。 挑戦しない自分を守る”在り方”が、いちばんカッコ悪かった。

やらなきゃゼロ。1敗は「ご縁」を掴む授業料

結論は、拍子抜けするほどシンプルだ。

やらなければ、ゼロ。 やれば、10回に1回は当たる。 たったこれだけ。

だから決めた。 9敗する覚悟で、10回打席に立つ。

大事なのは、9回の失敗を”損”だと思わないことだ。
9回のコケは、1回の”ご縁”をつかむための授業料。
空振りのたびに、球の見え方が変わり、次のスイングが鋭くなる。
失敗はコストじゃなく、当たりに近づくための投資なのだ。

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