坂本龍馬は「戦略家」だった─”動く前”に勝負を決める経営のすすめ
ロータリークラブの例会で、高知県立坂本龍馬記念館の方のスピーチを拝聴する機会がありました。
龍馬が遺した手紙を読み解いていく内容で、これがとても面白く、経営にもそのまま通じる学びがあったので、
書き留めておきます。
テーマを一言でいえば、「坂本龍馬は戦略家だった」。
歴史の教科書で知る”行動の人”というイメージとは、少し違う一面でした。
たとえば、雨乞いの逸話。
昔、小野小町が歌を詠んだら雨が降った、という不思議な言い伝えがあります。
これについて龍馬は、手紙の中で「あれは奇跡でも何でもない」と書き残しているそうです。
北の山が曇ってくる様子をよく観察し、雨が降る直前に歌を詠んだ。だから降って当たり前だ、というわけです。
薩長同盟も、大政奉還も同じこと。
勢いだけで飛び込んだのではなく、事前に情報を集め、分析し、
「今だ」というタイミングを見極めて動いている。
だからこそ成し遂げられた、という見方でした。
もう一つ、印象に残った話があります。
記念館のイベントに招かれた、高知出身の藤川球児さんが解説者をされていた頃のエピソードです。
試合の予想がよく当たることで知られていたそうですが、本人いわく「特別なことではない。
多くの人が知らない情報をきちんと押さえた上で予想しているだけ」。
これもまた、龍馬の手紙とまったく同じ発想だと感じました。
スピーチを聞きながら、私はハッとしました。
本当に結果を出す人は、動く”前”にもう勝負を決めている――。
振り返れば、私自身は「とにかくやってみよう」と勢いで飛び込んでしまうことが多い人間でした。
けれども、よく調べ、準備し、ここぞというタイミングで動く。
それこそが本物の戦略だと、改めて突きつけられた気がします。
事前の一策は、事後の万策に勝る。
これは、経営においてもまったく同じです。
行き当たりばったりの百の頑張りよりも、動く前のたった一つの戦略のほうが、はるかに大きな結果を生みます。
私が「経営改革ロードマップセミナー」を続けているのも、
まさにこの”動く前の地図”を、経営者の皆さんと一緒に描きたいからです。
勢いで走ってきた方ほど、一度立ち止まって地図を引き直すと、見える景色が変わります。
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