【経営参謀ラジオ #027】「機械が半日止まったら240万のロス」—アメーバ経営と時間あたり利益で経営の解像度を上げる
「売上は上がっているのに、どこで儲かっているか分からない」
そんな感覚を抱えている経営者の方にこそ読んでいただきたい内容です。
高知市の中小企業に社外CFOとして伴走するサンブレイン税理士事務所のバイ(馬醫)が、
経営参謀ラジオ第27回で解説するのは、稲盛和夫氏が編み出したアメーバ経営の考え方と、
中小企業でも今すぐ使える「時間あたり利益」という管理指標です。
アメーバ経営とは何か—稲盛哲学の核心
アメーバ経営とは、稲盛和夫氏が京セラで生み出した管理会計の仕組みです。
「売上を最大化して経費を最小化すれば利益は出る」というシンプルな原則のもと、
会社をアメーバのように小さな組織単位に分け、それぞれの収支を見える化します。
企業の部門には大きく2種類あります。
営業のように外部に売上を生み出す「プロフィットセンター」と、
経理・人事のようにコストが発生する「コストセンター」です。
アメーバ経営ではコストセンターにも
「サービスを提供したらこれだけかかる」という対価を設定し、
部門間のやり取りを含めた収支を可視化することで、
全員がコスト意識を持って動けるようにします。
JAL再生の際に稲盛氏がこの仕組みを導入した例が有名です。
現場で使う消耗品1つを選ぶにしても「高品質だが高価なもの」から
「必要十分なもの」へ切り替える意識が生まれ、
路線ごとの収支も「ドル箱路線」「採算が取れない路線」として見える化されていきました。
「時間あたり利益」という最もシンプルな物差し
アメーバ経営を完全に導入するのは設計が複雑で、
中小企業には負担が大きいケースもあります。
そこでバイさんが推奨するのが「時間あたり利益」というシンプルな指標です。
計算方法はこうです。
部門の粗利(売上-変動費)から経費を引いた利益を、
その部門が実際に動いた総時間数で割る。
これだけで「1時間あたりにどれだけの利益を生み出しているか」が分かります。
例えば製造現場で1時間あたりの利益が10万円と分かっていれば、
機械が半日(24時間)止まった場合の損失は単純計算で240万円。
トラブルの「インパクト」が数字で瞬時に見えると、改善への動きが変わります。
これが「数字が分かれば行動が変わる」の実例です。
業種別・時間あたり利益の使い方
サービス業・コンサル業
ほぼ売上イコール粗利になるため、
時間あたり利益の計算が最もシンプルです。
バイさん自身も自分の事務所でこの計算を実践しており、
顧客ごとにかけた時間と報酬を記録して時間あたり採算を管理しています。
採算が下がってきたら値上げのタイミングと判断する材料になります。
製造業
変動費(材料費など)が売上の約半分を占めることが多く、
粗利率50%が目安になるケースが多いです。
交代勤務がある場合は「人数×稼働時間×シフト数」で総稼働時間を算出し、
粗利との比率を管理します。
まず始めるなら1人あたり指標から
「1人あたりの粗利」が最も導入しやすい指標です。
難しい設計なしに、すぐに自社の生産性の現在地が分かります。
「資料を作って終わり」では意味がない
バイさんが実際に大企業で経験した光景として、
「補足資料を山のように作ったのに誰も見ていなかった」という話があります。
管理会計の指標は作ることが目的ではなく、経営判断に使うことが目的です。
「何のために出すのか」を決めないまま集計だけ始めると、
データは積み上がっても行動は何も変わりません。
価格転嫁の判断材料にするのか、
部門ごとの評価に使うのか、
改善施策の効果測定に使うのか
目的を先に決めてから設計することが重要です。
現在、中小企業でこうした指標を活用できているのは約4割。
物価高・賃上げ・採用難が続く中で、残り6割の企業が指標なしで経営しているのが現実です。
まとめ
アメーバ経営の考え方を中小企業向けにシンプルにしたのが
「時間あたり利益」「1人あたり粗利」という指標です。
難しい設計は後回しにして、まず「うちの会社は1人あたりどれだけ稼いでいるか」
を計算してみることが第一歩です。
数字が見えると判断が変わり、行動が変わります。
バイさんの著書『稼ぐ数字 儲け続けている経営者はセオリーを知っている』(マネジメント社)も
ぜひあわせてご覧ください。
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