会社名の決め方で損してない?「ドヤれる社名」より「読める社名」

会社設立の準備で最もテンションが上がる瞬間の一つが
「社名(商号)」を決める時ではないでしょうか。
「世界に通用するように英語で」「想いを込めた造語でかっこよく」と、
夢が膨らむのは当然です。
しかし、その「かっこよすぎる社名」が、
設立後のビジネスで「面倒くさいトラブル」を引き起こす
原因になることをご存知でしょうか?
本記事では、会社名を決める際の法的なルールと、
ビジネスを有利に進めるための「実務的なネーミングのコツ」を解説します。
1. 「かっこいい英語・難読漢字」はトラブルの元
「響きがおしゃれだから」「意味が深いから」と、アルファベットだけの社名や、
一発で読めない難解な漢字を使った社名にするケースが増えています。
しかし、当社では「かっこつけすぎない方がいい」
「パッと見て読める社名にすべき」とアドバイスします。
その理由は、日々の実務における「小さなストレス」の蓄積です。
振り込みや領収書でのトラブル
• 振り込みミス
取引先があなたに振り込む際、
銀行のシステムではカタカナで入力することが一般的です。
読み方が難しい社名だと、取引先がいちいち「これなんて読むんですか?」
と確認しなければならず、相手に手間をかけさせてしまいます。
• 領収書の間違い
会食や備品購入の際、店員さんに社名を伝えても聞き取ってもらえず、
間違った宛名で領収書を切られてしまうことが頻発します。
「〇〇(アルファベット)の、△△(造語)です」と説明するたびに時間がかかり、
ストレスになります。
後から襲ってくる「恥ずかしさ」
創業時は「これしかない!」と思って付けたポエムのような社名や、
過度にかっこつけた社名も、数年経って冷静になると「滑っている気がして恥ずかしい」
と感じる経営者も少なくありません。
社名変更には、登録免許税(3万円)や印鑑の作り直し、
税務署や銀行への変更届など、多大な手間とコストがかかります。
最初から「カタカナ・ひらがな・簡単な漢字」を組み合わせた、
誰でも読めて覚えやすい社名にしておくのが無難です。
2. 絶対に守らなければならない「3つのルール」
社名は自由に決められるといっても、最低限のルールがあります。
登記所で「この名前は使えません」と却下されないよう、
以下のポイントを押さえておきましょう。
① 「株式会社」などの文字を入れる
会社名には、必ずその会社の種類を示す文字(「株式会社」「合同会社」など)
を入れなければなりません。
「株式会社〇〇」のように前につける(前株)か、
「〇〇株式会社」のように後ろにつける(後株)かは自由です。
② 使用できる文字と符号の制限
社名に使える文字は決まっています。
• OK
漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字(大文字・小文字)、アラビア数字(0~9)
• OK(一部制限あり)
「&」「’(アポストロフィー)」「,(コンマ)」「‐(ハイフン)」
「.(ピリオド)」「・(中点)」 ※これらの符号は、
原則として社名の先頭や末尾には使えません(ピリオドのみ末尾に使用可能)。
③ 「同一住所・同一商号」は登記できない
以前は「同じ市区町村内で似たような社名はダメ」という厳しいルールがありましたが、
現在は緩和されています。 しかし、「同じ住所」に「全く同じ社名」が存在する場合は
登記できません。
特に注意が必要なのが、バーチャルオフィスやシェアオフィスを利用する場合です。
同じ住所に多数の法人が登記しているため、
偶然にも同じ社名(または読み方は違うが表記が同じ社名)が
既に存在している可能性があります。
登記申請前に、国税庁の法人番号公表サイトなどで、
同じ住所に同名の会社がないか必ず調査しましょう。
3. ビジネスを有利にするネーミングのコツ
ルールを守った上で、さらに一歩進んで「ビジネスに強い社名」
にするためのヒントを紹介します。
• 事業内容がイメージできるか
「〇〇建設」「〇〇コンサルティング」のように、
社名を見ただけで何屋さんか分かる名前は、名刺交換の際にも話が早く、
安心感を与えます。
• 検索されやすいか
独自の造語は検索で1位を取りやすい反面、
そもそも検索してもらえないリスクがあります。
一般的すぎる単語(「未来」「日本」など)だけだと、
検索結果に埋もれてしまいます。
まとめ
社名は会社の顔ですが、同時に「取引のための記号」でもあります。
自己満足の「ドヤれる社名」よりも、顧客や取引先にとって親切な
「読める・書ける・覚えられる社名」の方が、
結果的にビジネスの機会損失を防ぎ、信頼を積み重ねることにつながります。
設立届にハンコを押すその前に、
一度電話口でその社名を名乗るシミュレーションをしてみてはいかがでしょうか?
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